clin-pharm’s blog

薬剤師/健忘録/気づいたこと

COPDの薬の使い方

  • COPD増悪時
    • 酸素投与(SpO2 90%目標)
    • 短時間作用型気管支拡張薬の持続投与
    • 全身性ステロイド使用
    • 抗菌薬(必要に応じて)
  • 処方例(入院)
    • サルブタノール(サルタノール®)1回2吸入 1日3回
    • メチルプレソニゾロン(ソル・メドロール)1回40mg 1日2〜4回点滴静注
    • 定時吸入薬:チオトロピウム(スピリーバレスピマット®) 1回2吸入 1日1回
  • 処方例(外来)
    • プロカテロール(メプチン®)1回2吸入 1日3回(改善後は頓服薬へ変更)
    • プレソニゾロン(プレドニン®)1回30〜40mg内服(5日間)1日1回
    • レボフロキサシン(クラビット®)500mg 1回1錠 1日1回
  • COPDの安定期の治療評価と治療
    • 低リスク(症状レベル低い)群:SA抗コリン薬 or SABA屯用
    • 中リスク群(症状レベル高い):LA抗コリン薬 or LABA
    • 高リスク(症状レベル低い):ICS+LABA and/or LA高コリン薬
  • 処方例
    • グリコピロニウム(シーブリ®)50μgカプセル 1回1吸入 1日1回
      • 長時間作用型抗コリン薬。前立腺肥大尿等の排尿障害がある患者、閉塞隅角緑内障患者では注意
    • ホルモテロール(オーキシス®)9μg 1回1吸入 1日2回
      • 長時間作用型のβ2刺激薬。上記抗コリン薬との併用もしくわ前立腺肥大症患者や高コリン薬を使用できない場合に
    • ツロブテロール(ホクナリン®テープ)1日1回
      • 長時間作用型のβ2刺激薬の貼付剤
    • フルチカゾン・サルメテロール(アドエア®)
      • 重症例に合剤が使用されるが、肺炎リスク上昇の報告あり

喘息の薬の使い方

  • 抗炎療法の吸入ステロイドが中心
  • コントローラー:喘息症状の軽減と消失
  • レリーバー:短期間で起動収縮改善
  • 気管支喘息発作の治療(救急外来)
    • サルブタモール(ベネトリン®)1回0.5mg+生食2mL ネブライザー20分おきに3吸入
    • メチルプレドニゾロン(ソル・メドロール)40mg点滴静注
    • アスピリン喘息既往:ベタメタゾン(リンデロン®)4mgを1〜2時間かけて点滴静注
    • 酸素投与(SpO2 93〜95%を目指して)
  • 帰宅時の処方例
    • プレドニゾロンプレドニン®)25〜40mg(0.5mg/kg/day)内服(3〜7日)
    • コントローラー;フルチカゾン・サルメテロール(アドエア250®)1回1吸入 1日2回
    • レリーバー:サルブタモール(サルタノール®)屯用 1回2吸入 
  • 喘息の長期管理(外来での治療)
    • コントロール良好の定義:直近4週間以内に
      1. 日中の症状が週2回以下
      2. 喘息症状による夜間覚醒がない
      3. レリーバーの使用が週2回以下
      4. 活動制限がない
    • コントロール良好状況が3か月維持すれば治療ステップを下げることが可能